外壁塗料の艶で外壁塗装にもたらすメリット、デメリット
塗り替えを検討の際にこんな色にしたいと考える方は多いと思いますが、艶に関してはどうでしょうか?
「艶に関してはあまり考えてもいなかった」「そもそも何を基準に決めてよいのかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
外壁塗装の色あせのスピードは「色」によって大きく変わるため、色選びは塗装をするうえで重要な要素であります。
色選び同様、塗料の艶に関しても、塗膜の寿命を左右する重要なポイントがあります。
今回は、外壁塗装の塗料の艶について、艶の種類や艶の違いがもたらすメリット、デメリットに解説いたします。
外壁塗装の艶の種類について 塗料は艶の度合で段階が分類されています。 例えば「艶あり」「半艶(5分艶)」「3分艶」「艶消し」の4段階です。
すべての塗料が、これらの艶すべてから選べるという訳ではありません。
塗料によって選べる艶は決まっており、各塗料の製品カタログやホームページなどで確認できます。
多くの塗料が「艶あり」で作られている リシンやジョリパットははじめから艶のない仕上がりの塗料ですが、外壁塗装や屋根塗装に使われる塗料は、元々のベースが艶ありで作られる場合が多いです。 先ほど述べたように、艶は4段階(メーカーによっては5段階)に分類されています。
では、艶ありの塗料からどのようして「半艶」「3分艶」「艶消し」などを作っていくのか(艶調整といいます)、その方法について解説します。
艶調整はどのように行っているのか 塗料の艶調整は、艶ありの塗料に艶調整剤という添加剤を混ぜて、艶を調整しています。
艶調整剤は無機顔料の一種である微粉末状のシリカなどが原料として使用されていますが、この艶調整剤を塗料中に分散させることで塗膜表面に細かな凹凸を作り、光(太陽光)を乱反射させ、艶が消えたように見せています。
艶調整剤の配合量によって艶を調整していきますが、相当量を添加しないと艶消しの効果があらわれにくいという難点があります。
艶調整剤は塗料の耐候性に影響する 冒頭でも触れましたが、艶の度合いは塗膜の寿命、耐候性に大きく影響してきます。 外壁塗装で使用される塗料は、主に「樹脂」「溶媒」「顔料」「添加剤」の4つの成分で構成されています。
左の一斗缶が艶調整なし=艶あり塗料のイメージです。 右の一斗缶が艶調整剤を加えた艶調整後の塗料のイメージです。 ひと缶に入る容量は、艶あり塗料も艶調整した塗料も一緒です。 ということは、艶調整された塗料は、艶調整剤を添加する分、樹脂の配合量を減らさなくてはいけません。 樹脂は、塗料(塗膜)の耐久性や耐候性の目安となる、もっとも重要な成分です。
艶あり塗料もうひとつのメリット 艶あり塗料は、耐候性にすぐれているだけでなく、汚れにくいというメリットもあります。
先に述べましたように、艶調整剤は塗膜の表面に細かな凹凸を作るため、汚れが付着しやすくなります。 艶あり塗料の塗膜表面はツルツルして滑らかなため、チリやホコリなどの汚れが付きにくく、長期的に塗り替え後の美しさを保つことができます。
艶調整塗料にもメリットあり ここまでの説明ですと、艶調整塗料にはまるでメリットがないように感じてしまいますが、一番のメリットは自分好みの仕上がりを選べるということでしょう。 光沢のある仕上がりを好まない方は、艶調整をすることで光沢を抑え、落ち着いた印象の外観にすることができます。 また、和風家屋のように艶を落とした方が調和の取れる建物もあります。 ピカピカした外観では周辺環境との調和が取れないという場合にも、艶調整を選択することがあります。
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